座標
この値は、特定の階層構造内にあるオブジェクトの位置を表し、ワールド座標系または親座標系に関連しています (座標マネージャを参照) 。
また、複数選択の同時編集機能の拡張もご覧ください(数値フィールドであればどこでも関数が使用できます。例: 複数のオブジェクトを関数に合わせて配置)。
この値は、特定の階層構造内にあるオブジェクトのスケールを表し、ワールド座標系または親座標系に関連しています(座標マネージャを参照)。
この値またはオブジェクト軸モードを通じて、上記のオブジェクトを拡大/縮小(つまりその軸系を変更)できます(「オブジェクトモードとモデルモードとの違い」を参照)。
この値は、特定の階層構造内にあるオブジェクトの角度を表し、ワールド座標系または親座標系に関連しています(座標マネージャを参照)。
トランスフォームを固定
この機能は、主にアニメーションだけに使用します。
3Dの世界では、「軸のゼロ化(もしくはデュアルトランスフォーム)」と呼ばれており、オブジェクトの位置などを替えずに、ローカル座標の位置と角度を0、スケールを1に変換します。(次の説明は位置と角度についてのみ当てはまります)これは、該当するオブジェクトをヌルオブジェクトの子として作成して、位置と方向を一致させることと同じです。この方法はR12から使うことができます。
次の図のようにオブジェクトを固定できます:内部的には、選択したオブジェクトの座標にヌルオブジェクトが作成されます。これらは、固定された座標は、表変換を固定タブにコピーされ、ヌル座標にオフセットされたように働きます。一時座標への変更は固定された座標が考慮されます。
これはどんなことに使用するのでしょうか?説明するためには、基本的な概念を説明しなければなりません。
このシーンは、2つのオブジェクトが含まれています:Arm 2は、上の画像に示すように、ローカル座標系があり、Arm 1の子オブジェクトです。属性マネージャの座標は、常にローカル座標です。(これらは、階層の親オブジェクトの座標システムに影響します)ここまではよろしいですね。
ここで、私たちはArm 2をX軸を中心に45 °回転するアニメーションを作成したいとします。通常、私たちは回転バンドを使って、オブジェクトを作成して、2つのキーフレームを設定します:
上の画像の中心を見ると結果がわかります。回転は、一つに軸に対して行われたのに、全ての軸に対して変更が適用されています。これは、親オブジェクトの座標システム(Arm 1)が、ローカル座標と異なった方向になっていることが原因です。多くの場合、この現象は回避できません。タイムラインでは、3つのF-カーブが変更されるため、管理が表示に大変になります。加えて、この例ではArmの角度を続けて行うと、アニメーションジンバルロックも悩まされます。(クォータニオン回転を参照)
これらの副作用の全ては、アニメーション設定の前に座標変換を固定することで回避できます。こうすることで、元の位置、スケール、角度の値は、下欄にコピーされ、初期値はそれぞれ0と1に設定されます。
これには、次のようなメリットがあります:
- 歪んだ座標値は、ゼロに設定されます。しかも、いつでも初期値に戻すことができます。また、それらの角度はXPressoやスライダを使って簡単にコントロールできます。
- すべてのアニメーションのF -カーブは0から始まります。
- 1次元の角度だけなので、ジンバルロックを防止できます。
全て固定のコマンドは、すべての座標(位置、スケール、角度)を固定します。つまり全ての一次座標は、0(スケールは1)に設定されます。
メインの座標は固定した座標で相殺されます。その後、固定した座標は全て0にリセットされます。
これらは、親の階層構造から引き継がれた固定座標です。
この選択メニューはアニメータだけに役立つ機能です。このメニュー内のオプションで、心配されるジンバル固定を最小限に抑えることができます。
次の問題例をご覧ください。
複雑な階層をもったアニメーションのキャラクターがあります。正面からのビューにおいて、単純な下向きの回転で右腕の肩関節をアニメートしたいとします。そこで、上下のそれぞれの位置で指先にキーフレームを作成します。この時点でアニメーションを上の位置から再生すると、腕は、期待される下向きの動きだけをするのはなく、少し曲がってしまうのがわかります(上の画像の一番上右)。これがジンバルロック効果の例です。この例ではそれほど強くはありませんが、極端な例になるとまったく異常ならせん状の動きになってしまうこともあります。
適切な角度の計算順序がこの効果をどのように軽減するのでしょうか。答えは簡単です。アニメートする前にジョイント軸を見て、予定するアニメーションの間に一番少なく回転するのがどの軸なのかを判断するだけで良いのです。この例では、回転の一番少ない軸は左側に印の付いているX軸です。次に、順序オプションからX軸が2番目にあるものを選びます。これによって、最小限でほとんどわからない程度の曲りは残りますが、このオプションを使用する前と比べるとかなり良い結果が得られます。
ジンバル回転オプションは、角度の計算順序を決定するのに役立つもう1つのオプションです。このオプションを有効にして角度ツールを起動します。
回転バンドを使って、予定するアニメーションが指定された方向に動作するかどうかを(アニメートする前に)直接確認することができます。上の画像の左側に、赤、緑、青の回転バンドが配置されていますが、この配置では、回転(赤い矢印)を表すのは不可能なようです(どのバンドも回転平面上にありません)。このアニメーションにはジンバルロックによる問題が生じます。
バンドの1つが回転平面上に乗るかまたはそれに近づく(上の画像では青)まで、様々な順序オプションを試してみてください。この状態でアニメーションを作ると、ジンバルロックによる問題が生じることはほとんどありません。
ジンバルロックについての追加コメント:
2番目の値(下のマークされた領域における中央値)を約90度(または270度)に設定すると、角度の計算順序に相関してリスクが常に高まります。
対応する値を0°かそれに近い値に常に設定しておくと良いでしょう。
これまでもこの問題は、親ヌルオブジェクトをアニメートすることでも防ぐことができました。
ダイアログウインドウの一番下にある固定の選択が役立つこともあります。
これらの各ボタンにより、下記の3つのプライマリ座標を個別に固定できます。
- 位置
- スケール
- 角度