ラジオシティマップ

ラジオシティマップ

ラジオシティマップは、GI計算のためのオプションの方式で、主に、QMC+QMC使用時にその効力を発揮します(ただし、IRモードの時にもレンダリングが速くなります)。そのため、レンダリング時間を抑えて、正確なQMCレンダリングを行うことができます。

セカンダリの方式にラジオシティマップを使用すると、すばやく簡単にプレビュレンダリングが行えます。新しいライトマップにもラジオシティマップの設定があり、高速で高い拡散回数を得られます。

つまり、カメラの写角からのポリゴン上への照明(Cinema 4D光源、エリアライト、スカイ)が、GI計算の間に特殊なテクスチャとして内部で計算されます(ラジオシティマップ)。これらは、その後、プライマリなGI計算で使われ、レンダリング時間が短縮されます。この方式にはいくつかのメリット、デメリットがあります。

メリット:

GI計算が短縮されます。

ラジオシティマップを保存し(自動読み込みを参照)、再利用することができます。

デメリット:

実際の拡散反射回数(拡散されたライト反射の数)は1 (エリアライトまたはスカイの場合は2))で、レンダリングが暗めになります。これは、反対に、ガンマ値をある程度大きくすることで、オフセットされます。

より多くのメモリが必要になります。

簡潔化されたジオメトリ(厚みのない1枚の壁など)を使う場合は、ライトが漏れることがあります。これは、モデルをもっと現実に近づける(壁に厚みをもたせる)ことで防ぐことができます。

ヒント:ライトマップを計算している間にラジオシティマップの計算も行うことができます(ラジオシティマップを構築を参照)。この場合、最小レコード密度値の制限は受けません。

ラジオシティマップを表示することができます(

モード

シェーディングを可視化)。

左は、質の悪いラジオシティマップ、右は質の良いもの(シェーディングを可視化モードを使って表示)。プロジェクトセットアップ:青いスポットライトが左上から、右からは白いGIエリアライトが当てられています。

ラジオシティマップには、上の画像の右側のように、できる限り均一なライトの分散がなくてはなりません。

レンダリングの例、QMC+RM方式

レンダリング時間と状態は、プロジェクトによって異なります。

上の例では、同様の結果を得ながらも、レンダリング時間が大幅に短縮されています。ラジオシティマップを使ったことで、角とシャドウがいくらか暗くなっています(拡散反射回数が減少)。

ラジオシティマップはレンダリングの間に補完されます。これは、以前は見えていなかった領域をカメラがとらえた場合、ラジオシティマップが直接アップデートされ、補完されることを意味します。

マップ密度[10..1000%]

マップ密度を左から右へと大きくした場合。ここでは、テクセルが見やすくなるようにサンプリングの設定をわざと低くしています(シェーディングを可視化モードを使って表示)。

この設定を使って、ラジオシティマップの解像度を定義します。値が大きいほど、テクセルは小さく(均一のカラー/明るさが確定された小さな正方形)、また、ラジオシティマップの質が高くなります(それに応じてレンダリング時間と必要となるメモリ量が増えます)。

複雑な計算をすることなく、モードテクセルを可視化にセットしてレンダリングすると、テクセルを表示することができます。

上の例のように、テクセルが大きすぎてライトが漏れる場合(実際にシャドウで覆われている領域まで達しています)、テクセルのサイズを小さくすることで解決することができる場合があります。

サンプリング分割数[1..16]

サンプリング分割数が、左は小さめ、右は大きめな値の場合(シェーディングを可視化モードを使って表示)。

この設定は、テクセルのための一種のアンチエイリアシングと考えることができます(アナログからピクセル)。値が2の場合、正方形のテクセルを4分割し、それぞれの4分の1についてカラーが計算され、そのテクセル全体で平均化されます。値が3の場合は、テクセルを9分割する・・・という具合になります。値が大きいほど質は良くなりますが、それ相応にレンダリング時間と使用するメモリ量が増えます。

モード

左: テクセル モード。右: シェーディング モード (シェーディングを可視化を使って表示)。

通常

法線レンダリングモードで、テクセルの表示はされません。このモードは最終レンダリングの時に使います。

テクセルを可視化

照明に関係なくテクセルをグレースケールパターンで表示します(上の画像の左半分を参照)。

シェーディングを可視化

これは、テクセル分散とシェーディングされたテクセル(ライト、カラー、シャドウなどを同時に考慮します(上の画像の右半分を参照))を表示する最も包括的なモードです。

シェーディングを可視化 (前面)

シェーディングを可視化 (背面)

これらのセッティングを使って、ポリゴンの前面または背面にシェーディングを表示します。

ラジオシティマップのサンプリング設定

GIエリアライトをサンプル空/スカイをサンプルの様々な組み合わせ([[シェーディングを可視化]を使って表示)。

GI エリアライトをサンプル

サンプル数[1..4096]

サンプル数下から上へ: 101001000

このオプションを有効にすると、ラジオシティマップ(これらだけ!)の計算にGIエリアライトも含まれ、サンプルが追加されます(サンプル数設定で定義)。このオプションは常に有効にしておきましょう。

空/スカイをサンプル

サンプル数[1..4096]

サンプル数下から上へ: 10, 100, 1000

このオプションを有効にすると、ラジオシティマップの計算にスカイも含まれ(フィジカルスカイ)、サンプルが追加されます(サンプル数設定で定義)。このオプションは常に有効にしておきましょう。